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HuRP3周年記念イベント

人権ツアーに行こう
――「白鳥事件」、「軍隊のない国家」を歩く

日時:   7月27日(日) 12:00開場 13:00開演
会場:   ラパスホール(JR山手線・大塚駅、都電荒川線・大塚駅下車 徒歩5分)
会場の地図はコチラ
入場料:  

500円(HuRP会員、学生は300円)

【タイムテーブル】
第一部
「白鳥事件、白鳥決定」 映像上映
 13:00〜
1952年に起きた白鳥事件の上告審は、「再審においても『疑わしきは被告人の利益に』の原則がが適用される」と判断(白鳥決定)。
その後多くのえん罪事件を無罪に導いたこの決定が、えん罪のなくならない現代の日本の司法に何を語りかけるのか。
 

第二部
「もっと知りたい、軍隊のない国!」 14:00〜

はじめに:「軍隊のない国家」をあるく 前田朗さん(東京造形大学教授)のお話

「軍隊のないわたしの国」
コスタリカ大使館より参加予定

ほか、サンマリノ共和国、アイスランド共和国からビデオメッセージ、各国パネル展示

世界に「軍隊のない国家」が27ある。それらの国々はなぜ、どのように軍隊を持たなくなったのか。
社会のあり方、人々の暮らしに共通点は?あるいは日本国憲法第九条と関係ある?
平和、軍隊、国家について考えるヒントがここにあります。
 

人権ツアーに行こう!
― 「白鳥事件」、「軍隊のない国家」をあるく
2008年8月1日 HuRP事務局
  NPO法人「人権・平和国際情報センター」(略称HuRP=ハープ)は7月27日、東京大塚ラパスホールで設立3周年記念イベント「人権ツアーに行こう!――「白鳥事件」、「軍隊のない国家」をあるく」を開催しました。イベントには60人を超える方々が参加してくださいました。

 第一部はHuRPが制作したオリジナル映像『白鳥事件・白鳥決定』(約30分)を上映しました。この映像は次のような内容でした。

1952年、北海道札幌で白鳥警部が殺害される事件が発生し、村上国治さんが容疑者として逮捕・起訴され、一・二審を経て最高裁で有罪が確定しました。村上さんの逮捕・起訴には多くの疑問が集まり、村上さんに対する過酷で違法な取調べへの批判も高まり、村上さんの無罪を勝ち取るための大きな運動がとりくまれました。
  村上さんは最高裁の有罪判決に対して再審請求を行いましたが、認められませんでした。しかし、その際に裁判所は「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の鉄則は再審請求の審理にも適用されるという考え方を明確にしました。1975年のこの決定が白鳥決定と言われるものです。この白鳥決定を受け、以降免田事件、財田川事件、松山事件、島田事件において死刑の確定囚に対する再審が実現し、死刑囚が死刑台から生還することになりました。
  しかし、日本の刑事司法にはいまなお多くの問題があります。今日でも鹿児島の選挙違反事件=志布志事件のように、無実の人たちが逮捕・起訴されることがあります。来年からは刑事重大事件の裁判に国民が裁判員として関与することもふまえ、刑事事件・刑事裁判について学び広げ、無実の人が罰せられることのないようにしていく必要があります。

 第二部ではまず、前田朗さん(東京造形大学教授)に「『軍隊のない国家』をあるく」と題して、たくさんのスライドを映し、現地で購入してきたという音楽をはさみながら、お話をしていただきました。
  前田さんは軍隊を持たない27の国々を視察し、このたびその様子をまとめた書籍『軍隊のない国家』(日本評論社)を出版され、そのポイントをお話していただきました。
  軍隊のない国家といってもその理由や経緯は様々です。しかし、国家には軍隊が必要だと言って日本も憲法9条を変えようという動きがある中で、27の国々には軍隊がないという事実を知り広げることは重要です。前田さんは、本に書ききれなかったエピソードや、感じたことなども、ユーモアを交えて紹介してくださいました。
軍隊のない各国についてのパネル展示
コスタリカ大使の
マリオ・フェルナンデス・シルバさん
「軍隊のない国家」著者の前田朗さん
 
 
 今回のイベントには軍隊を持たない国の一つ=コスタリカの大使も参加してくださり、平和外交や平和教育の重要性をお話してくださいました。また、同じく軍隊を持たない国である、アイスランドとサンマリノの大使がビデオメッセージを寄せてくださいました。パナマ大使館はフェアトレードによるパナマコーヒーを提供してくださいました。

 イベントの参加者からは次のような感想が寄せられました。

第一部についての感想
・映像の中で、村上さんの"証言"がとても重く、貴重なものだと感じた。不当に逮捕された人たちの証言映像があれば、もっと聞いてみたい。
・人権と憲法のつながりを刑事裁判から考えるのは、重要なことだと思う。あんなに多くのえん罪が発生しているのだから。今回の白鳥事件を通じて痛感した。
・貴重な事件のフィルムは、今まで見たことのないもので、迫力があった。
・音声がもう少し聞き取りやすいとよりよかった。はじめてこの事件を詳しく知ることができた。
・事件の経緯を知らなかったので。今回は勉強になりました。当時の社会背景も併せて説明していただけた点が、わかりやすかったです。
・「白鳥決定」が後退しているなか、改めてこの事件の意味が問い直される必要があると思った。
第二部についての感想
・前田先生のお話はとても面白かった。このような角度から旅行してみるのも良いなあと思った。
・軍隊を持たないってことは、"勝利"は得られないけれど、"信頼"を得るんだって再認識した。
・写真がたくさんで楽しかった。ただ、やはり駆け足だったので、もう少し各国について時間があれば…と思った。
・スライドを交えてのお話は、その国々に興味を抱きやすく良かったと思います。前田先生のユーモアある語り口も大変聞きやすかったです。
・日本も9条を活用した外交戦略を持たねばと、改めて勉強になりました。

 HuRPは引き続き多くの方々とともに人権・平和について学び考えていきます。

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