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2005年1月、人権や平和への思いを同じくする市民、憲法学者、教育者などを中心に、特定非営利活動法人(NPO)「人権・平和国際情報センター」通称ハープ(HuRP)ができました。
下記のイベントには多くの方々が参加され、盛況でした。

◆◆◆「人権・平和」を抵抗なく語るところからはじめてみる。◆◆◆
人権・平和国際情報センター(ハープ)設立記念イベント(3月27日)


「人権・平和」を抵抗なく語るところからはじめてみる。
特定非営利活動法人(NPO法人)「人権・平和国際情報センター(HuRP=ハープ)」(以下、ハープ)は3月27日、設立記念イベントを開催し、多くの市民・学生の皆さんとともに人権・平和について語り合いました(伊藤塾と法学館憲法研究所が後援)。イベントは落語あり、一人芝居あり、記録映画あり、人権・平和関係書籍案内あり、トークありの盛りだくさんの楽しい内容でした。

<写真:9条ブックマーク(HuRPオリジナル)>


■落語や芝居で、人権・平和を考え、感じ、伝える

イベント第一部「エンターテイメント」ではまず、三遊亭白鳥さんの落語をお聞きしました。アメリカのブッシュ大統領の好戦的な様子などについてのウエットに飛んだ、テンポのよい一流の話術に会場は爆笑の連続となりました。
続いて登壇したのが、俳優・有馬理恵さん。戦前日本の植民地から強制的に連れてこられた朝鮮人の方が過酷な労働で死んでいった(殺されていった)様子を身近なところで見てきた少女の目から伝える一人芝居はまさに迫真の演技であり、参加者を引きつけました。
第二部「人権・平和ブックレビュー」では、「人権・平和」がテーマになる様々な書籍の紹介でした。『茶色の朝』(大月書店)、『イラク日本人拘束事件と「自己責任」報道』(現代人文社)、『ドキュメンタリーの力』(子どもの未来社)、『話の特集2005』(WAVE出版)『日中韓3国共同編集 東アジア3国近現代史(5月刊行予定)』(高文研)など多くの興味深い書籍を各出版社・編集者などから紹介していただきました。
三遊亭白鳥さんの落語
俳優・有馬理恵さん


■歴史に学ぶ

第三部では記録映画「砂川の人々」が上映されました。1955年、東京都多摩地域の砂川町にあるアメリカ軍基地を拡張するため、日本政府が町民たちの土地を取り上げました。この映画は砂川の町民たちが一丸となってその反対運動に立ち上がった姿を記録したものです。この時期は平和憲法が制定されたにもかかわらず、朝鮮戦争がはじまり、そして日本が再びの戦争に事実上関わるか否かが問われていました。砂川の人々はその動きに「人間の尊厳」をかけて立ち向かったのでした。今日の日本社会が築き上げられてきた背景にはそのような歴史的経過があるということを多くの参加者が実感することになりました。ハープはこうした記録映画の保存・普及にもとりくむことにしています。様々なフィルムが埋もれたまま劣化してきていますので、多くの方々とともにこの活動がすすめられることが期待されます。

■「おかしいことにはおかしいと言っていく」

続いてハープ理事長の浦部法穂教授(名古屋大学・憲法)が講演しました。浦部理事長は、砂川事件はアメリカ軍の日本への駐留が憲法違反かどうかが争われ、裁判の第一審がそれを憲法違反としたにもかかわらず最高裁判所はその判断を避けたこと、それが日米安保条約の締結と深いかかわりがあることなどを解説し、人びとの人権は権力者の都合でたびたび踏みにじられると警告を発しました。そして、女性職員に対するセクハラなどを紹介しながら人権侵害は今日でも日常的に発生していると指摘しました。浦部教授はこうした人権侵害をなくしていくためには、市民一人ひとりが「おかしいことにはおかしい」と言っていく必要がある」と述べ、最近そうでなくなってきていることを警告しました。
人権はHuman Rightsの訳語です。rightsは日本で「権利」と訳されましたが、「正しい」という意味があります。「人権」というのは「人間として正しいこと」を主張する、そのことに尽きます。戦争は人間としての不正の最たるものです。人権・平和を難しく考える必要はまったくなく、いまこそ人権・平和の価値を守り、社会に発信していく必要があると述べ、話を締めくくりました。
なお、5月には『憲法の本』(ハープ編集協力・浦部法穂執筆・法学館憲法研究所編・共栄書房発行)が刊行される予定です。ご期待ください。

■9条を世界に発信する

イベントは最後に伊藤真副理事長(伊藤塾塾長・法学館憲法研究所所長)が進行し、人権・平和のために頑張っている多方面の参加者からの意見表明がありました。
イベントではハープ設立記念グッズ「9条ブックマーク」が披露されました。ブックマークの「9」の形の中には「戦争放棄」が日本語、英語、フランス語、エスペラント語で記されています。ハープは「9条ブックマーク」をぜひ人権・平和を考えるきっかけの一つとして国内外の多くの人たちに普及していくことにしています。ご協力いただける方はぜひご一報ください。


<参加者のアンケートから>

 イベント参加者の方々からは次のような感想が寄せられました。数が多くすべてを紹介することはできませんが、今後の活動に生かしていきたいと思います。

もりだくさんでおもしろかったです。ほんとに日常のいろんなところに「人権」のことがあるんだなぁと改めて思いました。浦部先生のお話、初めて聴きましたが、とても考えさせられる話で、「人権」熱いなぁとうれしくなりました。
非常に楽しめましたし、考えさせられましたし、勉強になりました。エンターテイメントを通じて訴えるというのはすんなりと会の雰囲気になじめるいい方法だったと思います。
落語、一人芝居、映画などを取り入れたこの種のイベントはとても目新しく楽しめました。理論・議論だけで人権・平和を説くのではなく、文化・芸術・感性の面からも人権感覚、平和感覚をきたえていくことは本当に大事だと思い、スタンスに共感しました。
危機的な情勢と思いますが、楽しみながらやるということも大切だと感じました。
映画「砂川の人々」は当時の人々の平和への思いが非常に伝わってきて胸がつまりました。
最後の参加者の方々からの発言が胸をうちました。このようなあたたかい、一般庶民と憲法や人権・平和をむすびつけてくださるイベントを全国に広げていって欲しいと思います。
私は憲法改悪反対を中心とした活動を続けていますが、今回の催しには若い方も多く、若年層の参加しやすい企画を考える必要性を痛感しました。
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