「ミスチル風」
M・A
 

 僕らが生きるこの社会には、まずフェアな意見交換の場が必要で、僕ら全員で選んだ代表者がフェアに国の舵取りをしてくれたら一番だ。

 僕らのフェアな社会では、一人ひとりの自由を求めることができるけど、そのために誰かを傷つけることはもちろん許されない。だから、戦争も絶対に許されない。それから、社会の一員である僕ら一人ひとりにこそ、社会のルールを決める権利がある。この憲法は、僕ら一人ひとりを支配しようとする権力に立ち向かい、コントロールするためのルールだ。僕らは、一人ひとりがそれぞれ思う「幸せ」を追求するチャンスを平等に与えられること─これを憲法で決めたわけで、このこと自体を否定するルールは却下するのが前提だ。

 日本は戦争をしないと決めたけど、僕ら人間は憎しみ、傷つけ、支配したり差別したりする行為を繰り返してきたし、今も世界では不公平な環境で傷ついている人たちがいる。まずは、犯してきた過ちについてはきちんと謝ることで、傷つけた相手に誠意を示すべきだし、今後はその過ちを繰り返さないと固く誓い合おう。

 家族、学校、会社、趣味の会、参加するチーム、国、いろいろなコミュニティーがあるけど、一人ひとりや自分に関わる人たちだけの利益や欲に固執するのはよくない。世界中の人びとが笑顔で暮らせるように、協力し合うべきだ。穏やかで気持ちも身も満たされる毎日を誰もが手にすることが、平和でフェアな理想的な社会なんだから。

 このことをみんなの共通の価値観だと、僕らが選んだ代表者が意識することはとても重要だ。

 戦争をしないと決めた僕ら日本人だからこそできることは、僕らの憲法と、その理念を世界に向けて伝え続けることだと思う。その使命を自覚して、憲法を活かして将来に臨むことを約束し合おう。

 
国や思想信条に関わらず保障される「一人ひとり」の権利を重視して訳した。歌を歌うように普段の口語で表現することで、人権や平和が日常的に語られるべきものだと強調した。