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HuRP連続企画 原文にふれて学ぶ人権・平和そして人間
人権・平和のための語学教室

 HuRPの語学教室、第3回目は中国・内モンゴル出身のエレドンビリゲさんを迎えての「モンゴル語、中国語」。15人の「生徒」たちが集まりました。モンゴルの塩入り乳茶を飲みながらお話をうかがいました。

【内モンゴルの近代】
1911年の辛亥革命の後、外モンゴル(モンゴル人民共和国)は独立を宣言しました。内モンゴルでは、「徳王」が独立運動を行い、中国に進出していた日本の関東軍の援助で蒙古連合自治政府を成立させ(後に蒙古聯合自治政府)、戦後、蒙古聯合自治政府に対し抵抗運動を指揮したウランフ(烏蘭夫)が、1947年、内モンゴル自治区の成立を宣言(徳王はソ連影響下のモンゴル国へ亡命、のちに逮捕され、ウランフも文化大革命により失脚する)。これが内モンゴル自治州の始まりです。

 内モンゴルの一部は、かつて「満州国」でもありました。1939年の「ノモンハン事件」は、満州とモンゴル・ソ連の「国境紛争」ですが、モンゴル民族は、ソ連と日本それぞれの勢力下に分断され、日本軍支配下の「満州国」に組み込まれてしまったモンゴル人たちは、モンゴル人民共和国として独立した同族を敵として戦うという悲劇があったのです。
(以上事務局調べ)

【内モンゴルの現在】
現在、内モンゴル自治区にいるモンゴル人は、人口の2割程度(とはいえモンゴル国よりも数は多いそう)、8割は漢民族だそうです。
中国のなかにある自治州のひとつですが、立法に際しては中央政府への確認が必要であること、議会においても中央政府から派遣される書記が重要な地位を占めることなどを知らされました。自治権といっても、カッコ付きのものだといえます。内モンゴルは、金、鉄鉱石や石炭など、非常に資源の恵まれた地域であることを考えると、中国政府にとっていかに「手放したくない土地」であるかも見えてきます。
かつてモンゴル人を積極的に雇用する政策が行われた際、2割しかいないモンゴル人を優遇することに他民族の批判が大きかったそうですが、そのような優遇措置よりも、中国政府が内モンゴルから得る利益の方が膨大であることは言うまでもありません。
また、モンゴル語と中国語をともに使える人材を育てると発言していた中国政府ですが、現実には、小学校1年から中国語を使用するとのことです。これは、義務教育という名の同化政策といえます。すでにモンゴル語を話せない人々も増えており、エレドンビリゲさん自身、モンゴル民族であることを意識したのは日本に留学してからだとのことで、中国の情報統制もあり、民族を意識することは非常に少なかったといいます。
モンゴルが2つの部族に分かれた清の時代から、漢民族がこのあたりに農耕のために多く入りましたが、農地が増えると草が減るため、この頃から草原で牛や羊の放牧を行う「西」と、農耕を行う「東」の対立がうまれ、現在でもそれは残っているといいます。
ちなみに「東」出身のエレドンビリゲさんは、「馬に乗れないし、ゲルに住んだこともない」とのこと(余談ですが、有名な「モンゴル相撲」も、東西に分かれて戦うそうです)。

【モンゴル語、モンゴル文字】
縦書きの楷書のようなモンゴル文字。左から右へとつづります。現在、外モンゴル(モンゴル国)ではキリル文字を使用しているため、主な使用者は、内モンゴルの人びとだそうです。
実際に文字を見てみたい方は、wikipediaでモンゴル文字・モンゴル語 などを検索してご参照下さい。
ほとんどの時間を、母語であるモンゴル語について話して頂きましたが、母国語である中国語でも、最後に小さなことわざを教えてもらいました。

苛政猛子虎(政府の惨さは虎よりひどい)

【おまけ】
ところで、みなさんご存じの「スーホの白い馬」。日本で、馬頭琴の誕生譚として知られる悲しいお話ですが、スーホは「スフ」で斧の意味だそうです。馬頭琴はモンゴル語で「もりんほーる」。
「エレドンビリゲ」さん=ファーストネームだそうで、姓は別にあり、姓と名のあいだに父親の名前を入れる人もいるそうです。日本と同じく、順番は姓を先に置くとか。しかし長くて難しい!
モンゴルのことわざには、「寛容」に関するものが多いそうです。
「復讐するより寛容で」(文字は難しくて書けません!)

【アンケートから】
・問題意識、切り口鋭く、また知識豊富で、一方お人柄もすばらしく、本当に楽しい有意義な時間を過ごせました。有り難うございます。
・モンゴル語に初めてふれました。こんなにもなじみがなく(距離的に近いのに)、こんなにも難しい言葉だということ、モンゴルが今でもとても制限のある国であることを知ることができてよかったです。
・中国での情報制限の一端を知った。政治の体制、組織や学校制度がわかる資料があればいい(後日でも)。
・発音も表記も難しいと思いました。

さまざまな言語で書かれた、人権や平和についての文章を原文で読んでみませんか?
その国の豊かな精神文化にふれて、毎回、何かひとつ言葉を覚えて帰れば、それまでと違った視点で物事を見ることができるかもしれません。
同時に、「人権や平和の尊重」のテーマは、世界共通の普遍的なものであるということを確認する機会になるのではないでしょうか。
外国語が苦手、という方も、心配は無用です。案内人がやさしく原文を読み解いてくれますので、ふるってご参加ください。
第3回:モンゴル語
講師:エレドン ビリゲさん(額尓敦畢力格さん)
一橋大学大学院博士後期課程
ドイツの弁護士、マーク・デルナウアさんに、ドイツにおける戦後教育、その経験と思いなどなど、日本語で語って頂きます!

ドイツの現在に興味のある方、ドイツ語をちょっとかじりたい方、論文制作に行き詰っている方…等々、ドイツ語とともにその歴史について、日本語で学べる機会です!
是非、ご参加ください。

【日時】 2009年4月11日(土)
      15:00〜17:00

【場所】 伊藤塾東京校
〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町17-5
Tel:03-3780-1717

【参加費】 300円
もちもの:筆記用具(練習用ノートを差し上げます)

  ※画像をクリックすると詳細チラシをご覧いただけます。(PDF)
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